ゲストメッセージ
スポーツは人を
成長させてくれる場所である
ゲスト 加納由理
(プロフィール)

陸上競技をはじめたのは小学生低学年でした。その頃は「走るの楽しい」、「親や先生から褒められて嬉しい」といった純粋な動機でした。
中学にあがり部活に入り、高校、大学と競技を続けていく中で自然と日常的になったこと
それが、
- 人の話を聞く
- 時間を守る
- 自分の身の回りの整頓
- 継続する
- 常に目標を持ち続ける
といった、競技者として以前に人としての大切なことです。
学生時代にこれらのことを当たり前だと思って、習慣付けることが出来るのは、部活動などを通してスポーツに取り組む者の特権だと思っています。
そして、私は社会人6年目の28歳で初マラソンに挑戦しました。多くの人に支えられ、たくさんの支援と応援の中で競技に取り組むことができました。
そして、あることに気づきました。それは感謝という言葉の深さです。
マラソンをはじめる前は「周りに感謝しています」とは口にしていたものの、いまいちその意味を落とし込めていなかったように思います。
しかし、マラソンをはじめたことでマラソンは1人で戦うものではないということに気付きました。マラソンは調整期間が長い競技です。走る練習以外にも大切なことがたくさんあります。トレーニングのサポート、食事、体のケア、睡眠、きついトレーニングの中でモチベーションを保つと言うことなど、誰かのサポートがないと1人では出来ないことがあります。
そして、その一人一人に対して「してもらって当然」という慢心を1mmも持たず心からの感謝をもって自分の競技に打ち込む。
マラソンを通して、人に感謝することに本気になれたからこそ、競技に対する姿勢や周りへ対する姿勢も変わってきた。
このような経験が体験出来て、人に感謝する想いに自分で気付くことが出来てこそ、競技者としてのレベルも上がってくるのだと思っています。
スポーツは人を成長させてくれる場であると私は思っています。
なないろスポーツフェスタ当日は私も一緒に走らせていただきます。
大会を通して皆さんと共に、この「なないろスポーツフェスタ」の、スポーツの力を借りて社会貢献する目的、オリンピック・パラリンピックの7つの価値に触れていきたいと思っています。
当日お会いし襷を繋げることを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。
- プロフィール
- 兵庫県高砂市出身。私立須磨女子高等学校を卒業後、立命館大学経済学部に入学。陸上競技女子トラック長距離種目で無類の強さを誇り、チャンピオンとして数々のタイトルを獲得する。
大学卒業後は資生堂に入社。横浜国際女子駅伝では、日本代表チームの一員として最長区間を区間新記録で走り、優勝に貢献。全日本実業団女子駅伝でも、最長区間を走り、資生堂を初優勝に導く。自身初マラソンとなる大阪国際女子マラソンでは3位に入賞。世界陸上女子マラソンの補欠に選出される。その後、北海道マラソン優勝や名古屋国際女子マラソン優勝など数多くの実績を作り、ベルリン世界陸上の女子マラソン日本代表(7位)や香港東アジア競技大会ハーフマラソン(銀メダル)など国際大会でも活躍を納める。
2014年に現役を引退。現在は「生涯ランナー」をモットーに、ランニングを通して、「運動する喜び」や「続けることの大切さ」を伝えている。ランニングイベントやランニングスクールの主催や協力を精力的に行う一方で、学校やビジネス団体向けに講演を行うなど、教育活動にも力を注いでいる。ベスト記録
1500m 4分27秒95(2003年)/3000m 9分07秒19(2005年)/5000m 15分21秒70(2005年)/
10000m 31分53秒07(2004年)/マラソン 2時間24分27秒(2008年)